今回は、「2平方定理」について、数学書の中に幾何的証明を見つけたので、そのさわりの部分を紹介したい。読んだ本は、キャッセルズ『楕円曲線入門』岩波書店だ。 この本は、楕円曲線(で定義される曲線)の数論を解説した本だが、p進体上の楕円曲線も含むのが特徴である。 楕円曲線入門 作者:J.W.S.キャッセルズ 岩波書店 Amazon この本のユニークなところは、各章が非常に短いこと。長くても5ページぐらいで終わる。だから、長い解説や証明を読まされる苦痛は少ない。しかし、そのおかげで全部で26章もある。 この本は、(ぼくにとって)めちゃくちゃわかりやすいところとすげぇわかりにくいところが混在している。おおざっぱに言えば、最初のほうはものすごくわかりやすいが、途中からかっとんでしまって歯が立たなくなる。後半には、「ガロアコホモロジー」とか、「セルマ-群」とか、フェルマー予想解決のときに耳にしたアイテム
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