ゲーム大手スクウェア・エニックス・ホールディングスは株価の起爆剤となることが期待されていた「ファイナルファンタジー(FF)16」の発売から現在までの間に時価総額にして2500億円以上を失った。市場からは熱狂的なファンに支持されてきた過去の名作の威光が弱まり、同社の長期的な業績の低迷を懸念する声も出ている。 スクエニのこれまでの成長は、1980年代から続く人気シリーズであるFFや「ドラゴンクエスト」に支えられる部分が大きかった。しかし6月22日に発売されたFFシリーズ最新作の売り上げが期待を下回り、先月4日に発表した4-6月期(第1四半期)決算で大幅減益が明らかになると空気が一変、翌営業日の株価は13%下落した。その後、同社を担当するアナリストのうち半分以上が目標株価を下げ、三井住友トラスト・アセットマネジメントはスクエニ株の持ち分を減らした。 ゲーム業界で名前が広く知られる同社だが、近年で