県東部の宍道湖で、ウナギやワカサギの漁獲量が20年余り前から激減したのは、周辺の水田で殺虫剤として使われる農薬が、間接的な原因となっている可能性があると、国内の研究者グループが発表しました。 これは、産業技術総合研究所の山室真澄特定フェローらの研究チームが、アメリカの科学雑誌「サイエンス」で、日本時間の1日、発表しました。 それによりますと、コメの栽培で殺虫剤として利用されている、ネオニコチノイド系の農薬が国内で使われるようになった平成5年以降、宍道湖では、ウナギやワカサギの漁獲量が、それぞれ4分の1と、10分の1に激減しているということです。 これについて研究チームが、ウナギやワカサギのエサとなるユスリカの幼虫と、動物プランクトンについて調べた結果、同様に農薬の導入直後から激減していたということです。 このため、研究チームでは「付近の水田から流れ出した農薬によって、エサとなる生物が激減し