ブックマーク / artscape.jp (6)

  • ジャンルで見る|美術館・アート情報 artscape

    会期:2023/10/18~2024/03/31 森美術館[東京都] 美術館の大規模な企画展を見てしばしば思うのは、せっかくつくり上げた展示ディスプレイを会期終了後に取り壊してしまうのはもったいないなということだ。いくらハリボテとはいえ、いくら使い回しがきかないとはいえ、展覧会のテーマに合わせ丁寧につくり込まれた陳列台や装飾の大半は廃棄される運命にあるのだ。まあ大規模展なら何十万人もの観客が見てくれるし、億単位の金が動くだろうから、ディスプレイごときにケチなことはいわないのだろうけど。と思っていたら、森美術館が前の展覧会の展示壁や壁パネルをそのまま再利用していた。お、やるじゃん。しかも森美術館がやると貧乏くさくなくてオシャレに見えるんだよね。そもそも「エコロジー」がテーマの企画展だから理にかなっているというか、それ自体が出品作品のひとつみたいに自慢げでさえある。 森美術館はこれまでにも「カ

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  • 青梅ゆかりの名宝展:artscapeレビュー|美術館・アート情報 artscape

    国立奥多摩美術館[東京都] 会期:2012/11/10~2012/11/12、2012/11/17~2012/11/19、2012/11/23~2012/11/25 少なくとも東京のアートシーンにかぎっては、昨今ますます「西高東低」の傾向が続いているのではないだろうか。JR青梅線の軍畑駅から徒歩20分ほどの山奥の川沿いに新たに誕生した国立奥多摩美術館のオープン記念展を見て、なおさらその印象を強くした。 国立奥多摩美術館は、しかし、「国立」でも「美術館」でもない。その実態は、ふだん数人のアーティストによって共同スタジオとして使われている空間をそのまま展示会場にした、ある種のオープン・スタジオである。山奥のスタジオならではの広い空間を存分に使い倒した展示と、何より「奥多摩」以外の情報を詐称する大胆な発想がすばらしい。 出品したのは、太田遼、河口遙、永畑智大、二藤建人、原田賢幸、山篤、和田昌宏

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  • 絵画的保守主義と結合の美学──「会田誠展:天才でごめんなさい」レビュー:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    おおよそ初期作品とは、その作家がのちに展開することになる方法論をあらかじめ開示するものである。会田誠の場合、実質的なデビュー作となった《巨大フジ隊員VSキングギドラ》(1993)がそれに相当するだろう。では、会田誠における「方法」とはなにか。 1991年に制作された《あぜ道》という作品がある。あぜ道と女子高生の頭部の髪の分け目が一につながり、画面を真ん中から分断する。あぜ道のモチーフになっているのは、東山魁夷の《道》(1950)であり、女子高生はのちに会田が執拗に描くことになる対象である。ここでデモンストレートされているのは、来出会うはずのない事象同士の、絵画的な結合の仕方だ。髪の分け目はあぜ道となり、近代日画と女子高生というかけ離れた対象を「結合」する。会田誠の絵画に一貫するのは、このような、けっして出会うはずのない複数の事象を、絵画的な空間表現を通じて接続するという主題系である。

  • かげうつし──写映・遷移・伝染、前谷康太郎「distance」、小田英之+「アイマイナコクハクトと赤いまる」展ほか:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    1995年から1年ほどかけてNHKで「映像の世紀」というドキュメンタリー番組が、制作・放映されていたことを記憶している人も多いことと思う。その番組がルイ・リュミエールの『工場の出口』という1895年に公開された映画から始まることからもわかるように、記録された映像によって20世紀を辿ったドキュメンタリーであると同時に、映像が20世紀という時代を画していった過程を表わし出したものだった。 映像というメディア(写真のような画像や近年ではPCモニター画面なども含めて)が、多くの人々にとって身近になったのはテレビの存在が大きかったであろう。日においては、1959年の皇太子の結婚パレード実況中継がテレビの普及率を高めた事例として知られているが、1964年の東京オリンピックというイベントもその一躍を担っていたであろう。しかしながら、その映像の隠蔽された酷薄な一面を露わにしたのは、その前年の1963年

  • 飯沢耕太郎:著者で見る|美術館・アート情報 artscape

    会期:2023/12/19~2024/01/08 ニコンサロン[東京都] 見ていて、すっと心が静まり、安らかな気分にさせてくれるいい写真展だった。道先潤は1984年、山口県の生まれ。写真家のアシスタントなどを経て独立し、2018~19年に写真「1_WALL」展で連続入賞するなど、自分の世界を少しずつ深めてきた。 今回の個展では、福島県会津と東京都という二つの土地を巡るストーリーが展開していく。身近な人物たちのポートレート、「住んでいる土地、目の前の景色」を淡々と撮影したスナップ写真がバランスよく配置され、「静けさ」という今回のテーマにふさわしい雰囲気が醸し出されている。写真の選択と組み方が的確なので、知らず知らずのうちに道先の呼吸(a Breath)と同化していくように感じた。 だがこのままだと、当たり障りのない「生の記録」として自足してしまいそうでもある。もう少し、思い入れの強い写真、自

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  • 美術館・アート情報 artscape

    2024/05/29 読みもの 大澤苑美|まるで「大・八戸文化展」!──美術館で同時多発する「こと」のエネルギー

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