ブックマーク / booklog.kinokuniya.co.jp (7)

  • 『実験室からの眺め』 『サン・ルゥへの手紙 (新装版)』 森山大道(河出書房新社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋ウェブストアで購入 →紀伊國屋ウェブストアで購入 「写真の聖地へ」 昨夏、サン・ルゥに行ってきた。パリから南東へ350キロ、ブルゴーニュ地方にあるこの小さな村の名を記憶したのは、森山大道の『サン・ルゥへの手紙』という写真集によってだった。そこには村の写真は入っていなかったが、太陽がたくさん当たっていそうな地名の響きが耳に残った。 それ以来、機会があれば行ってみたいものだと思っていたが、昨夏パリに友人を訪ねたおりに晴れてその地を踏むことができた。なんということのない村で、日差しだけが強烈で、村の道には文字どおり人っ子ひとり見えず、案内所で時間になるまでお待ちくださいと言われて、木陰の椅子に座り、ガイドが現れるのを待った。『実験室からの眺め』を繰っていると、その日の他愛のない時間の流れが記憶の前面にせり出してくる。 「1827 年7月、世界に記念すべき一枚の写真は撮影された。 中部フ

    『実験室からの眺め』 『サン・ルゥへの手紙 (新装版)』 森山大道(河出書房新社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • 『螺旋海岸 notebook』志賀理江子(赤々舎) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

  • 『MARIO GIACOMELLI - 黒と白の往還の果てに (新装版)』ジャコメッリ,マリオ(青幻舎) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「時間の痕跡こそが彼を魅了した」 写真が力を発揮する領域には、大別してふたつある。ひとつは肉眼では見えにくい対象を見せること。もうひとつは時間を停止させて人の記憶や意識に働きかけること。前者の典型は軍事目的で撮られる空撮写真で、後者は家族が撮るスナップ写真だ。 マリオ・ジャコメッリが選んだのは後者のほう、記憶に関わるの領域を探求した人である。コントラストの明快な、抽象と具象の狭間を行き来するようなモノクロームのイメージ群は、彼の生きた時代を考えると、とてもオリジナルな行為だったように思える。 1925年にイタリアのアドリア海側にあるセニッガリアという小さな町で生を受け、生涯そこで暮らした彼が、写真に手を染めたのは1950年代のはじめ、28歳のときだった。最初に撮ったのはホスピスの写真で、それを長いこと継続している。 それらの写真を見て感じるのは、さまざまなタイプの写真

    『MARIO GIACOMELLI - 黒と白の往還の果てに (新装版)』ジャコメッリ,マリオ(青幻舎) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    Eis
    Eis 2013/04/13
    まだ観てねぇんだよなぁ…
  • 書評空間 : 文筆家・大竹昭子の書評ブログ

    大竹昭子 (おおたけ・あきこ) ノンフィクション、エッセイ、小説、写真評論など、ジャンルを超えて 執筆。インタビュアーとしての評価も高く、一言ではくくれない多面的な 書き手として活躍している。 都内各所でトークと朗読のイベント<カ タリココ>を開催。 <カタリココ>および、その他のイベント情報はこちら→ 『この写真がすごい2008』『図鑑少年』 『きみのいる生活』『眼の狩人』 『旅ではなぜかよく眠り』『アスファルトの犬』『須賀敦子のミラノ』 『個人美術館への旅』『バリの魂、バリの夢』『東京山の手ハイカラ散歩』 『随時見学可』(みすず書房)『あの画家に会いたい個人美術館』(新潮社とんぼの) 『ソキョートーキョー(鼠京東京)』(ポプラ社)『彼らが写真を手にした切実さを―“日写真”の50年』(平凡社)『読むとだれかに語りたくなる―わたしの乱読手帖』(中央公論新社)『日和下駄とスニーカー ―

  • 『Documentary』中平卓馬(AkikoNagasawaPublishing) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「中平卓馬の写真をめぐって(その2)」を書こうと思ううちに、日がたってしまった。「その1」を出したのは3月下旬だが、最近、ある場所ではじめてお会いした方から「その2」はいつでるのですか?と尋ねられて、あせった。こんなところで読者にお会いするとは思わず、薮からいきなり棒でつんつんとつつかれたように驚いた。 4月からはじまった新聞連載に追われて、「書評空間月2回」という自分の立てた目標が崩れはじめている。その連載は文章だけでなく写真も撮らなくてはならず、お尻についた火を消しながら走っている状態なのだ。加えて単行の書き下ろしの仕事もあり、この二ヶ月忙殺されていた。 その書き下ろしが一段落し、連載のほうのメドもたってきたので、急ぎ足で大阪のSixで開催中の中平卓馬「キリカエ」展を見てきた。『Documentary』の進行形ともいえる展示で、この写真集に収められている写真とそ

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  • 『非常階段東京』佐藤信太郎(青幻舎) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 薄暮の東京が描く架空の時間 知らない街のホテルにチェックインし、カーテンを開けて窓の外を眺める瞬間が待ち遠しい。表通りに面した部屋より、裏側のほうがおもしろい。裏は裏同士でくっつきあっていて、ちょっと投げやりな、人に見られることを予想していない風景が目に飛び込んでくる。 そのおもしろさは、たそがれ時になるとより一層極まる。あたりは薄暗く、明かりのともった窓だけが浮かび上がり、暮らしの気配が濃くなる。おなじような情景は、高架電車の車窓からも体験できる。線路際に建つ家々の中に、テレビに見入る人や、卓袱台に座っている人の姿が見える。相手に気付かれない一方的な視線が、日常の流れを対岸から見ているような、あたたかな郷愁をもたらす。 ビルの非常階段から薄暮の街並みを写した『非常階段東京』を繰りながら、それに似たものを感じた。非常階段は超高層ビルにはないし、またビルの正面に設置され

    『非常階段東京』佐藤信太郎(青幻舎) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • 『現代写真論』シャーロット・コットン(晶文社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「あたかも世界を編集しているような「現代写真」のありよう」 写真ほど誕生以来、激しく変し多様化を遂げてきたメディアはないだろう。撮り方のスタイルや様式だけでなく、それがもつ社会的な意味が大きく変化してきた。写真はカメラで撮るものだから、おなじ二次元の表現でも絵画よりもスピード感がある。変化の変遷にはそうした「生産しやすさ」がどこかで関係しているのだろう。 「現代美術としての写真」という原題が示すように、書はアート作品としてギャラリーや美術館で流通している写真を8つのカテゴリーに分けて語ったものだ。評論というよりは紹介というような内容だが、分類の仕方に著者の論点を読み取るべきなのかもしれない。カテゴリーは以下のように分けられている。 1.あるコンセプトに従っておこなわれた行為の記録としての写真、2.物語を喚起させる絵画的要素の強い写真、3.中判や大判カメラで風景や建物

    『現代写真論』シャーロット・コットン(晶文社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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