2016.04.03(日曜日)『トラウマと反復強迫』 Ⅰ.はじめに 2016年6月に幕張メッセで開催される第112回日本精神神経学会で発表予定の「トラウマと反復強迫」が今日の話題です。昨年の春ごろから私の心の中でふつふつと湧いてきた臨床テーマの一つです。そのきっかけは、今春、中山書店から発刊された森山担当編集『外来精神科診療シリーズ メンタルクリニックでの主要な精神疾患への対応[2]』の原稿依頼です。そのタイトルは「外傷体験と自傷・解離」でした。その原稿を書いている間に自傷行為を繰り返す患者さんから学んだことが論文という形になったのです。それに推敲を重ねて発表したのが2016年1月に行われた2015年度精神分析セミナーにおける『トラウマ』の講演でした。その内容をもとに書いてみたいと思います。 Ⅱ.反復強迫とは何か 反復強迫とは「悲惨で、苦痛でさえあるはずの過去の出来事を、人生のさまざまな段

