「一二三」、漢字なのにかな文字のように優しいタッチの良寛様の書を見た記憶がある。 「最もわかり易い書を!」と懇願されてしたためたのが「いろは」とこの「一二三(ひふみ)」であったとか。いかにもその方らしいエピソードであるが、本日は良寛様のお話ではなく、「一二三」という数字にまつわる話である。 香道には「一二三香」と書く組香がある。いったい何と読ませるか? これはひょっとしたらお香を嗜んだ人にしか読めないのかもしれない。 答えは「うたたね」。そう、「うたたね香」という奇妙な名前の組香である。 実は日本古来の時間の数え方に関係があるのだ。 6月10日は「時の記念日」。 この記念日の由来については6月7日付けの出たとこ勝@負ログさんの記事に詳しいのでご参照願いたい。 もっと知りたいと仰る好奇心旺盛な方には大津京の旧跡に在り、日本に時報制度を取り入れた天智天皇を祭神とする滋賀県の近江