毎年、秋になると授業に出てくる学生が減るが、今年は12月になってがっくり減った。就職活動の解禁が12月になったからだ。就活には「学業のさまたげになる」という批判が強いが、これは今に始まったことではない。私が学生のころから「青田買い」批判があり、政府が規制したこともあったが、企業が抜け駆けするため空文化し、その実態に合わせて協定が廃止されると就活が繰り上がる・・・といういたちごっこが繰り返されてきた。 これはゲーム理論でおなじみの「囚人のジレンマ」で、みんなが協定を守っている場合には自社だけ抜け駆けしていい人材を採ったほうが得だし、みんなが協定を守らないなら自分だけ守ると損をするので、協定を守らないことが合理的になるのだ。これを徹底すると、就職協定を無視して大学1年で採用することが合理的行動になる。 そういう企業が登場した。「ユニクロ」を経営するファーストリテイリングの柳井正社長は、大学1年
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