民意でどこまでも憲法は改正できるの? 憲法改正の議論にからんで 「国民の多数決であれば、どのようにでも憲法を改正して良いはずだ」 「民意が望むならどんなことでも決められるべきだから、憲法改正に限界はない」 という意見が見られるようになりました。 そこでこの考え方を今回は検討してみましょう。「民意」であればどのようなことでも決めて良いのでしょうか。多数決で何でも決定して良いのでしょうか。 民意が望めば独裁制にすることもできるの? まず、「民意が望むなら何でもそのとおりにして良いはずだ」という原理を徹底して推し進めていけば、すぐ難問にぶちあたります。 例えば「民意が望むなら、民意を無視する政治体制(独裁制)にすることもできるはずだ。それが民意の尊重だ」ということも言えるのでしょうか? 良し悪しは別にして、理屈としては普通に筋がとおっているようにも思えます。「望ましくはないが、それが民意ならやむ