トヨタ自動車の定額制サービス「KINTO」は2019年3月にスタートし、2022年1月までに約3万件の申し込みを集めている。だが、当初は4カ月で累計50台の申請にとどまり、順調な出だしとはいえなかった。どこを間違えていたのか。ノンフィクション作家の野地秩嘉さんによる連載「トヨタがやる仕事、やらない仕事」。第6回は「不人気だったKINTOの成長」――。 大企業トヨタが作ったベンチャーとは? トヨタは車を作っているメーカーからモビリティサービスの会社へと変化しているところです。 裾野市(静岡県)に開発している都市開発事業「ウーブンシティ」はその代表とも言える新事業でしょう。 本稿ではトヨタが始めた自動車のサブスクリプション(定額利用)サービスの事業、KINTOを例に挙げて、トヨタの問題解決を考えていきたいと思います。 KINTOという新事業を立ち上げる際にどういった仕事のやり方をしたのか。 チ