フランスの経済学者トマ・ピケティの『21世紀の資本』が大ベストセラーになっています。NHKも「パリ白熱教室」というシリーズを放送開始し、おかげで私の 『日本人のためのピケティ入門』もすごい売れ行きです。おもしろいのは、2014年12月12日に発売したときより、年明けになって売れ行きが上がっていることです。これはピケティの本を買って正月に読もうと思ったものの挫折し、私の本を読もうと思った読者が多いものと思われます。 私の本はそういう読者でもわかるようにやさしく書きましたが、それでも「むずかしい」という声が多い。そこで、本よりさらにやさしくピケティ理論を解説することにしましょう。第1回のテーマは「ピケティは何がいいたいのか」。