本研究所では、日本と海外のIT技術およびその利用方法を比較し、両者の間にある格差について考えている。今回は、米国オバマ大統領のグリーンニューディール政策に絡んだ話題に注目したい。その一環でもある「スマートグリッド」という分野について考察してみよう。 そもそも、スマートグリッドとは何なのだろうか?グリッドコンピューティングやクラウドコンピューティングといったものと何が違うのかと思う方がいるかもしれない。Wikipediaによれば、スマートグリッドとは、「エネルギーとコストを節約するために、情報技術をもちいて供給者と消費者のあいだの電力伝送をおこなう技術のこと」となっている。 電力網の老朽化問題も抱える米国 スマートグリッドが目指すのは、電力網をコンピュータで制御し、より高効率な電力配給を実現することである。米国ではそもそも、電力網の老朽化という問題もあり、「どうせ新しくするのであれば、より進