ジョージ・クルーニー監督作『グッドナイト&グッドラック』を観る。 50年代のCBSテレビの報道番組『See It Now』のアンカーマン、エド・マローが主人公。 題名の「おやすみなさい。そしてグッドラック」は番組の最後にマローが言う挨拶だ。 舞台は1954年、マッカーシー上院議員によるアカ狩りの真っ只中。 彼は少しでもリベラルな人間を見つけると「ソ連のスパイ」「アカ」「ピンコ(アカっぽい奴)」と決め付けて喚問した。 ソ連が核兵器開発でアメリカに追いつき、中国に共産主義政権が樹立したことで、 アメリカ人は共産主義を恐怖していた。 アメリカ人たちは互いを疑い、密告し、裏切り、それを恐れて沈黙した。 特にユダヤ系や東欧系移民、学者やマスコミ関係者は片っ端から標的にされ、仕事を失い、破滅した。 追い詰められて自殺する者も多かった。 マロー(デヴィッド・ストラザーン)は、自分の番組で、マッカシーを撮
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