【メキシコ市=松原知基】25日夕(日本時間26日午前)にメキシコ市で開幕する主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、イラン情勢の緊迫化を受けた原油価格の急騰に懸念を示す方向となった。 原油高が、欧州の財政・金融危機で減速している世界経済を一段と下押ししかねないとの認識で一致する見通しだ。26日(日本時間27日)に採択する共同声明に盛り込む。 原油先物相場は24日のニューヨーク市場で、指標となるテキサス産軽質油(WTI)の4月渡し価格が、前日比1・94ドル高の1バレル=109・77ドルと7営業日続伸し、昨年5月3日以来、約9か月半ぶりの高値で取引を終えた。 原油相場の高騰は、イランに対する欧米の制裁による供給減少や先行きの不透明感に加え、世界的な金融緩和で、だぶついた投機資金が原油市場に流入している事情が指摘されている。G20には有力な産油国であるサウジアラビアも参加している