宮城県石巻市の石巻赤十字病院は4日、昨年8月に救急搬送された同県美里町の女性(当時53歳)の救命処置で、担当医師が心臓を包む心嚢(しんのう)に刺した針を抜き忘れ、死亡させる医療事故を起こしたと発表した。 病院側は遺族に謝罪し、石巻署に女性の死亡を届け出ている。同署は業務上過失致死の疑いもあるとみて調べている。 同病院の発表によると、昨年8月13日、末期がんだった女性が救急搬送され、間もなく心肺停止状態となったが、蘇生措置で心臓は再び動き出した。その後、循環器科の20歳代男性の担当医師が心嚢に針を刺し、たまった液体を抜き取る処置をしたが、翌14日午前5時頃、呼吸が停止し、死亡が確認された。 遺体を検案した別の医師が心嚢に針が残っていたことを発見。担当医師が院長らに報告し、依頼を受けた東北大病院が病理解剖した結果、抜き忘れた針が心臓に刺さったのが死因と判明したという。担当医師は「なぜ抜き忘れた