最近、東京ディズニーランドのステッカーを車の後部につけて走る姿をあまり見なくなったと私は勘違いしていた。古いタイプの車種で、色が焼けてしまったステッカーを見ると、さすがに「私はここに行ったんですよ!」という、かつての観光地のペナント的なものを自分の所有物につける感覚はちょっとなぁ……ということに多くの人が気づいたのだと思っていた。しかし、この前ふと気づくと、自分の前を左側から蛇行して追い抜きをしてゆく車の後部に久々にディズニーランドのステッカーがあった。これは穿った見方であるのは百も承知しているが、もしこの車に「危ないじゃないか」とパッシングないしホーンを鳴らしたとすると… 急激な幅寄せにより、車体をぶち当てられながら中央分離帯に接触し、停止せざるを得ない私の黒い軽トラック。降りてくる男。見かけはいたって普通で、どちらかといえば大人しそうな印象さえ受ける。その男が無表情で私の車に近づき、な