日本経済にとって、生産性の向上は大きな課題です。G7の中で日本の生産性は一番低いとされていますし*、アベノミクスでも生産性革命が看板の1つに掲げられています。企業関係者の間でも生産性を巡る議論は活発ですよね。 しかしながら、では生産性とは一体何か、どのような要素でとらえられるのかと聞かれて、明快に答えられる人は、企業にも、また官公庁にも少ないという印象です。生産性の概念自体は知っていても、実際にどう測るのか、どうすれば生産性を上げることができるのかということになると、さまざまな誤解や俗説があると感じています。 生産性をとらえるためのさまざまな指標 生産性を測るときによく使われる指標は「労働生産性」です。一定期間に1人の労働者が1時間当たりどれだけの付加価値(金額もしくは物理的な生産量)を生み出したかを示すものです。ここでいう付加価値は、経済全体の場合にはGDP、企業単位では利益や賃金を足し
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