土用の丑(うし)の日、うだるような暑さの夏を乗り切るため、うなぎを食べて栄養をつけるという、日本独自の風習だ。2010年の夏は、2週間後の7月26日(月)が土用の丑の日となる。そんな日に食べるうなぎといえば、やはり蒲焼、そしてご飯の上に蒲焼をのせたうな重・うな丼だろう。だが馴染み深いうなぎの蒲焼にも、関東と関西で違いがあるのはご存知だろうか。 関東ではうなぎは背から開き、白焼きにしたあと蒸して脂を落とし、その上で焼き上げる。そのため箸で簡単に身を切ることができ、口に入れるとほろりととける柔らかさがある。だが関西では、うなぎを腹から開き、タレをかけ、そのまま焼き上げる。皮はパリっとした食感だが身はふんわりとしており、脂がのって濃厚な味わいとなっている。 繊細な関東風も味わい深いが、やはり夏を乗り切るのであれば、がっしりとした食感で食べ応えある関西風、焼きのみで仕上げた香ばしいうなぎを食べたい