東京都知事選候補の街頭演説を聞く有権者ら=東京都北区のJR赤羽駅前で2020年6月26日午後5時17分、竹内紀臣撮影 7月5日投開票の東京都知事選は終盤に差し掛かっているが、論戦のなかで大事な何かが忘れられているような気がしてならない。原発の問題だ。2014年の前々回の都知事選では有力候補者が「脱原発」を掲げ争点の一つとなったが、今回主要候補者は、街頭演説でほとんど原発について触れていない。都政を巡っては新型コロナウイルス対策や東京オリンピック・パラリンピックの開催の可否などの課題が山積しているため、関心が低くなっているのかもしれない。だが、東日本大震災の被災地からは「電力の大消費地として、議論をしてほしい」といった声も聞こえてくる。【古川宗/統合デジタル取材センター】 14年の都知事選では「脱原発」が大きな話題に 14年の都知事選では、今回出馬している元日弁連会長、宇都宮健児氏(73)や