今年2月、リトアニアでNATO軍の演習に参加したドイツ軍部隊 Janis Laizans-REUTERS <ロシアのウクライナ侵略を目の当たりにして、欧州各国はドイツの軍事力強化を望んだが、後にそれはヨーロッパに新たな緊張をもたらすかもしれない> ロシアによるウクライナ侵略を受けて、ドイツの外交・安保政策が大転換を向かえようとしている。これまでドイツは紛争地への武器供与を自制してきていたが、今年2月末、ウクライナにミサイルなどの兵器の援助に踏み切った。またショルツ首相は、国防予算をGDP比で2%以上へと大幅に引き上げることとを宣言している。 この方針転換が実行に移されれば、ドイツは経済面だけでなく安全保障面でも欧州の地域大国となる。ドイツ国内ではショルツ政権の支持率も好転し、国防力の強化は世論調査で7割以上の支持を得ている。しかし統一後のドイツが辿ってきた外交的道のりを考えると、この変化は
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