浦上 早苗 [経済ジャーナリスト/法政大学IM研究科兼任教員] Dec. 20, 2018, 05:00 AM ビジネス 49,065 洞窟に通信環境を構築するため、現地のレスキュー隊員と協力して作業するファーウェイのエンジニア(左) ファーウェイのイントラネット「心声社区」より 2018年夏、タイ北部でサッカーチームの少年たちが2週間以上洞窟に閉じ込められ、奇跡的に全員が助かったニュースは記憶に新しい。だが、洞窟内の少年たちの動画撮影や救出活動に、ファーウェイ(華為技術)の通信技術が使われていたことを知る人は、どれほどいるだろうか。 「1カ月余りにわたるバンコク出張が終盤に入り、中国帰国が迫る6月26日、上司から1本の電話が入った」 ファーウェイのエンジニア、厳黎明氏が同社従業員のためのイントラネット掲示板「心声社区」に投稿した手記は、このような書き出しで始まる。 ファーウェイは少年たち