以下は、カリフォルニア州ロングビーチで開かれたTED 2012における、茂木健一郎によるトーク(2月29日、セッション5内)の全文です。 東日本大震災からの一周年の十日前、復興に向かう日本人の思いを、漁師さんの間に昔から伝わる「板子一枚下は地獄」(Under the board, there is hell)という言葉に託して、訴えました。 最後に、被災地である釜石からお預かりした大漁旗を、復興への思いをこめて、TEDの会場で思いきり振りました。 今回のトークを準備するに当たっては、岩手県釜石市の方々に本当にお世話になりました。 未曾有の大災害の悲しみ、苦しさにも負けずに、復興への努力を続けられている釜石の方々に、どれほど勇気づけられたかわかりません。 その思いを背負って、また日本人代表として、万全の準備を重ねて、一生懸命トークをいたしました。 漁師で、現在釜石市議会議員の木村琳蔵さんには