アーティスト集団Chim↑Pomは、独創的なアイデアと卓越した行動力で、私たちの意表を突く数々のユニークなプロジェクトを手掛けてきました。作品の主題は都市、消費主義、飽食と貧困、日本社会、原爆、震災、スター像、メディア、境界、公共など多岐にわたり、現代社会の事象や諸問題に対するメッセージ性の強い作品でありながら、その多くにはユーモアや皮肉が感じられます。 2008年には広島の原爆ドーム上空に「ピカッ」という文字を飛行機で描き、2011年には東日本大震災と津波、原子力発電所事故を主題にした連作を発表するなど、核や放射能に言及する作品を発表。2017年にはメキシコと米国の国境沿いで境界をテーマにしたプロジェクトを敢行しました。さらに、東京の空きビルを舞台にした展覧会やイベント企画、公共空間としての「道」を制作するプロジェクトや、直近では、マンチェスター国際芸術祭(2019年)で、19世紀に同地