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ブックマーク / blog.tinect.jp (13)

  • 頭を使って働く人に、読書が絶対に必要な理由。

    先日、次女がやっている国語のドリルの答え合わせをした時のこと。 来であれば、文中にある表現を用いて 「郵便局のドアをあけた」 と解答しなければならないところ、次女は 「郵便局に行った」 と書いていた。不正解である。 そこで、これは間違いだと指摘したところ、「なんで?」と返された。 そこで、想像してみて「おうちのドアを開けた」と「おうちに行った」とは、そもそも意味自体が違うでしょう、と説明する。 ところが娘は「おんなじようなものじゃない?」と首をひねる。 なるほど、娘の認識の中では、「ドアを開けること」と、その場所に「行くこと」は同一視されていたということだ。 そこで、娘には「わずかでも言葉が違う、ということはそもそも、意味が違うということ、文中に使われている表現を、そのまま使わないと意味が変わってしまうので、不正解になる」といい含めた。 * 上の話を「いちいち細かいなあ」と思う方もいるか

    頭を使って働く人に、読書が絶対に必要な理由。
  • 「どうにも成長しないし、意欲も低い部下」をどうすべきか?

    ある方から、「悩める新米の管理職にアドバイスを」と言われたので、記事を書くことにしました。 はじめて管理職になって一番の悩みは まず、「管理職になって一番の悩み」となり得るのは何でしょうか。 いろいろとあります。 ただ、実のところ最も頭を悩ませるのは、上司との関係でもなく、目標のキツさでもなく、会議の多さでもありません。 「向上心がなく、能力が低く、素直でない」部下です。 「教育の費用対効果が合わない人」と言い換えてもいいでしょう。 管理職の仕事の中には、部下を教育し1人前に育てる、というミッションが含まれていることが多いですが、やってみると「この人の成長にかけるコストと、この人が生み出すリターンが見合わない」ケースが少なからずあります。 そしてだいたい、そういう人は社内で「問題児」扱いされているのです。 たとえば知人にシステム開発業のマネジャーがいますが、 「(メンバーの)あの人、そもそ

    「どうにも成長しないし、意欲も低い部下」をどうすべきか?
  • アフリカの「若者の失業率60%」の国に行ったら、「日本人はよく働く」の意味がようやくわかった

    10月の終わりから、11月の頭にかけ、知人の紹介でアフリカの「ジブチ」に行ってきた。 変わった体験をしたので、レポートしたい。なお記事に書かれていることは事実に基づいてはいるが、あくまでも私見だ。 ジブチは、アフリカ東部の小さな国で、面積は四国の約1.3倍だが、人口はたったの100万人。 国土はほとんど砂漠で、「世界で最も暑い国」の一つと言われている。 農業に向いている国土ではないので、料の自給率はたったの3%。 輸入がストップすると飢えてしまう。 入国にビザが必要で、日人はほとんどいないが、自衛隊がソマリアの海賊から船を守るという名目で派遣されており、唯一の海外自衛隊拠点がある国だ。 他にもジブチにはアメリカ軍、フランス軍、イタリア軍、そして中国軍が駐留しており、巧みな外交と絶妙な軍事バランスの上に国防が成り立っている。 なお、ジブチでは東洋人と言えば、中国人らしい。 街を歩いてい

    アフリカの「若者の失業率60%」の国に行ったら、「日本人はよく働く」の意味がようやくわかった
  • 私が教わった「相手の話をうまく整理する技術」とは。

    相談があるのだけど……」と知人友人から持ち掛けられて、親切心から「アドバイス」をしてあげた。 でも、全く相手に響かず、「なんで言うとおりにやらないの」と、逆に相手を責めてしまい、何の解決にもならなかった。 そんな経験のある人はいないでしょうか。 私は死ぬほどあります。 そんな失敗から、徐々に私は「人からの相談」について、考えを改めざるを得ませんでした。 実際、「アドバイスの欲しい人」は当に少ないのです。 多くの人が求めているのは、「黙って話を聞いてくれる人」であって、あれこれと改善案を考えてくれる人ではありません。 しかも、もっと悪いことに親切心からの「改善策」「アドバイス」はむしろ、「なんでこんなこともやってないの?」という批判だと受け止める相談者も少なくありません。 「◯◯してください」や「◯◯すべきです」といった直接表現はまず、誤解されて伝わるのです。 そして、非難されている、と

    私が教わった「相手の話をうまく整理する技術」とは。
  • “正直”と“誠実”は、まったくちがうという話。

    紙ストローってなんか味が変になる気がするんだよね。プリントみたいな味がする。 誰かが放った紙ストローへの悪口はその喧騒へとすっと溶け込んでいった。 当たり前のように放たれている言葉だが、それは少しだけ様子がおかしい。 プリントみたいな味だなんて、プリントをべたことがあるやつしか分からない感覚だ。それを知る人は少ない。妙なことを言うもものだと印象的だった。 昼下がりのカフェは少しだけ賑やかだ。 「なんか今日はめちゃくちゃ混んでるね!」 彼女は褐色のアイスコーヒーグラスが乗せられたトレーを両手に持ち、いそいそと対面の席に腰かけた。 「それでね、さっきの続きなんだけど、すごいのよ、マッチングアプリは」 注文前に話していた話題の続きとばかりに話し始めた。正直、まだその話題が続くのかと少し笑ってしまった。 彼女はいつも煮詰まると僕に声をかける。 前回に会ったときは離婚を考え始めた頃だっただろうか。

    “正直”と“誠実”は、まったくちがうという話。
  • 「便利になる」だけでは人は動かないし、「当事者意識をもってくれる人」はめちゃ貴重だという話

    この記事で書きたいことは、大筋下記のようなことです。 ・「これは問題だ」「だから改善したい」と、自分ごととして真剣に考えてくれる人というのは極めて希少です ・ただ「便利になる」というだけでは誰も動かないし、どんなにいいものを作っても使ってもらえません ・当事者意識を「持ってもらう」ということは基的に出来ません ・当事者意識を持っている人を別に探し出すことで、なんとか状況を打開出来る場合もあります ・だから、「この人は当事者意識を持ってくれている/くれていない」を嗅ぎ分ける能力はとても重要です よろしくお願いします。 さて、書きたいことは最初に全部書いてしまったので、後はざっくばらんにいきましょう。 以前にも書いたことがありますが、私はかつて、システム開発の会社に勤めていました。 社員数は4桁に届かないくらいで、SI案件とSES案件が大体半々くらい、自社業務と客先常駐も大体半々くらいという

    「便利になる」だけでは人は動かないし、「当事者意識をもってくれる人」はめちゃ貴重だという話
  • 理不尽なシステムやパワハラって何で生き残り続けてるの?と思った人に読んで欲しい話

    筆者はジョージタウン大学マクドノー・スクール・オブ・ビジネス准教授である。 彼女は書を通じて、失礼な態度がどれだけ組織の生産性を落とすのかを述べている。 書はこの記事を執筆している時点でAmazonレビュー☆4で、519個と非常に多くのレビューがなされている。 それもあって僕は物凄く期待して書を読み進めたのだが、大変申し訳無いが読後感は微妙であった。 「無礼は人の心を傷つけるよね」 「その悪影響は数値にも出ています。無礼な奴のせいで組織の生産性がこんなにも落ちるのです!」 「だからみんな、礼儀正しくなりましょう」 僕がこのを正しく読めていないだけなのかもしれないが、少なくとも僕がこのを読んで伝わったメッセージはこれ・だけである。 そしてこれに関する感想は以下のものだ。 「頭の中がお花畑すぎる…」 「ひょっとしてこの人、道徳の授業をすれば世の中からイジメが無くせるとでも思ってんのか

    理不尽なシステムやパワハラって何で生き残り続けてるの?と思った人に読んで欲しい話
  • ワールドトリガー24巻が泣ける程面白かったので面白さについて解説させてください

    いや、当、「なんでこんな地味な展開なのにこんっっっなに面白いんだ……!?!?!?!?」って素で感動したんですよ。 あまりに感動し過ぎて、そのままの勢いで「Books&Appsで書いてもいいですか!?」って安達さんに頼み込んで書かせてもらうことになりました。 ビジネスパーソンを励ましそうにない記事を載せて頂けることに感謝しかありません。 今回、やってることだけ見ると「閉鎖された環境でキャラクターたちが宿題やったり話し合ってるだけ」なんです。 当にそれだけ。戦闘もなければ修行シーンもなく、主人公たちに重大な危機が迫るわけでも、大きな何かを達成してカタルシスが得られるわけでもない。展開自体は凄く地味なんです。 けれど面白い。 もしかすると大規模侵攻編やB級ランキングバトル編さえ越えて、今がワートリ史上一番面白いまであるんじゃないか、と思うくらい面白く感じてしまいまして、この面白さについては一

    ワールドトリガー24巻が泣ける程面白かったので面白さについて解説させてください
  • 採用面接で腹が立って「志望動機なんかありません」と答えたときの話。

    もう10年以上も前のことだが、新入社員の採用面接でお会いした、忘れられない一人の女子学生がいる。 彼女はノックもせずいきなり部屋に入ると、何も言わず席に座り、下を向いてそのまま固まってしまった。 最終の役員面接となると、やはり緊張で上手く話せなくなってしまう学生もいるので、その事自体は珍しいことではない。 しかし彼女は余りにも極端だった。 「こんにちは。今日は面接に来てくださってありがとうございます。よろしくお願いします。」 「・・・」 「緊張する必要なんか、全くありません。少しお話をお聞きすることはできそうですか?」 「・・・」 わずかに見える鼻の頭や耳まで真っ赤になってしまっていて、今にも泣き出しそうだ。 顔を上げられず、小さく固まってしまった肩が震えている。 もはや面接どこではない空気感だ。 とはいえ彼女もここまで試験を進み、しかも履歴書からもとても優秀な学生であることは十分わかる。

    採用面接で腹が立って「志望動機なんかありません」と答えたときの話。
  • 「健康は国民の義務」を描いたディストピアSF小説『ハーモニー』の話。

    新型コロナウイルス感染症がパンデミックとみなされるようになってからずっと、私は『ハーモニー』というSF小説のことを繰り返し思い出すようになった。 たぶん、『ハーモニー』を読んだことのある人はみんな、最近の世の流れから『ハーモニー』を連想せずにはいられないのではないかと思う。 そんなわけで、今日は『ハーモニー』の話をしてみたい。 パンデミック後の健康管理社会を描いたSF小説 『ハーモニー』はSF小説家の伊藤計劃が2008年に世に出した、パンデミック後の未来を描いた作品だ。 そこでは旧来の政府にかわって「生府」という組織が、健康や医療に重心を置いた施政を行っている。 「生府」は国民全員の体内にナノマシンを埋め込み、病気の兆候や不健康の兆候をたえずモニタリングしている。と同時に病気や不健康の兆候を見つけ次第、ナノマシンによって即座に治療をほどこす。 そうやって病気や不健康をすぐさま除去する『ハー

    「健康は国民の義務」を描いたディストピアSF小説『ハーモニー』の話。
  • 「スキル不足で職場に居場所がないおじさん」の救済プロジェクトに関わった時の話

    昔所属していたSI会社で、「職場に居場所がないおじさん」の救済プロジェクトに関わったことがあります。 いや、実際にそういうプロジェクト名だった訳ではなくて、確か 「キャリア再考プロジェクト」とか「スキルリデザインプロジェクト」とか、なんかそんなかっこいい名前だったような気がするんですが、 一緒に関わった先輩が言った「これ、やってることは職場で居場所がないおじさんのサルベージだよな…」という言葉が強く印象に残っていて、私の中でプロジェクト名が上書き保存されました。 まあその先輩、「リストラ前のアリバイ作りじゃねーの」とかひどいことも言ってたんですが。 どんなことをやったかというと、要するに人事部のサポートみたいな話でして、 ・所持スキルが案件に合わず、なかなかプロジェクトにアサイン出来ない人 ・プロジェクト内でスキル不足の為タスクが振れず、PMから扱いにくいとアラートが出ている人 ・要は社内

    「スキル不足で職場に居場所がないおじさん」の救済プロジェクトに関わった時の話
  • 「ノウハウを囲い込むベテラン社員問題」について。

    入院患者向けの治療を製造する会社で、仕事をしていた時の話。 病院給といえば、味は薄い、献立も魅力がない、まずい、という先入観が定着している。 が、中身はしっかりしていて、国家資格である管理栄養士が献立を立て、また患者に対し栄養指導を行うことが法律で義務づけられている。 病状に応じて制限されるミネラルや栄養などを計算し、また必要なカロリーや栄養を充足させ、その上で1あたりのコストを経営的な要求に収める必要もある。 その上でもちろん、患者さんを事として楽しませる技術も要求される。 それはとても、高度な仕事だ。 だが、どれだけ栄養的に基準を満たし、コストの範囲内に収めても、パンに味噌汁を添えて出したら患者さんはやはり怒り出す。 そこには患者さんを楽しませる、「ノウハウ」が不可欠だ。 だから、どんな国家資格にも言えることだが、資格を取り立ての新卒がすぐに通用するような現場ではない。 多くの

    「ノウハウを囲い込むベテラン社員問題」について。
  • 廃人を生み出す究極のシミュレーションゲーム「Civilization4」に学ぶ生存戦略

    「Civilization4」通称civ4というゲームがあります。 ご存知ない方であっても、昔からシミュレーションゲームに興味をお持ちの方であれば、「シヴィライゼーション」というタイトルを聞いたことはあるのではないかと思います。 「太古の時代から現代にいたるまで、様々な文明と切磋琢磨しながら自分の文明を育てる」というのがテーマのゲームで、特にその「4」は名作中の名作。 2006年の発売以来、全世界で150万人以上のゲーマーの睡眠時間を削りに削りまくっており、2016年の今に至っても、多くのファンが自分の文明に時間リソースを注ぎ続けています。(私とか) civ4において、プレイヤーは「カルタゴのハンニバル」や「イギリスのエリザベス」「日の徳川家康」といった、数々の文明・指導者の中から一人を選びます。そして、自分の文明を育てつつ、時には他の文明と取引をしたり、他の文明に戦いをしかけたり、ある

    廃人を生み出す究極のシミュレーションゲーム「Civilization4」に学ぶ生存戦略
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