むかって左からリスボン、セビリア、ローマ、イスタンブール(コンスタンティノープル)の四つの都市、上部に高貴な階層の男女、王侯騎馬図を配する屏風と、装飾性をもりこんだ世界地図の屏風とが一対となる。両図は、来日した西洋人の指導のもと、キリスト教の布教活動に必要な聖画を制作した工房か、その画系を引く絵師によって描かれた可能性が強いが、1937~1938年のスペイン内戦時に市場に出、日本へ里帰りしたと伝えられることから、作品の伝歴が明らかでない。都市や上部の風俗図、世界地図中の北アメリカの部分に、褐色、緑、青と色相を変えて奥行をあらわす図式的な色彩遠近法が用いられ、西洋画法の受容を示す。モチーフとなった原図は「泰西王侯騎馬図」の場合と同じく、江戸時代初期に輸入されたブラウの1606年版を1609年に改訂した大型世界地図と考えられている。世界地図中、金泥による諸都市の表現のうちローマがひときわ大きい
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