神戸、兵庫区生まれ。池長通の養子。 私立育英商業の校長をつとめ、その間南蛮美術の収集に家財を傾けた。 昭和15年池長美術館を設立。戦後、建物と収蔵品を神戸市に寄贈。市立南蛮美術館の祖。 「おはら庄助さんは、朝寝朝酒朝風呂が大好きで、身上潰したらしいが、わたしは南蛮紅毛絵に惚れ込んで、エキゾッチクに浮き身をついやし、それで身代限りをした」 (自著) この大金持ちの若旦那は “コウベの宝” を残した。 神戸市葺合区熊野町の神戸南蛮美術館。現在四千五百点を納めてある。重要文化財 『織田信長像』 『泰西王侯騎馬図屏風』 重要美術品 『ザビエル像』 平賀源内の西洋婦人像、司馬江漢、丸山応挙らの作品など。 「南蛮美術といえば、南洋の土人の絵だと思いやがる」 生前、池長はこういって、歯ぎしりしていたが、南蛮美術は西洋人の作品でもない。日本人が欧米文化の影響のもとで描いた作品なのである。すなわち 「欧米の