文学フリマ購入本。はてなダイアラーの人らが集まって書いてる文芸誌で、短編小説を七本と漫画を一本収録。公式サイトもある(id:uma_shika)。 誌のコンセプト(『不毛』や『反抗』など)からするとこの感想は誉め言葉にならないかもしれないけど、皆さん大変小説がお上手ですなー、と思った。文章は垢抜けていて素人くささ皆無。冒頭から何かしらの「異様な風景」を見せ付けることで、素早く物語に没入させる手管(短編はツカミが命!)。といった感じで、全体を通じて真っ当によくできた小説を読んだな、という印象です。……うん、やっぱりこれ、パンクロッカーに対して「普通に演奏巧いですね」と言ってるような無粋な感想な気がしないでもないな。 まあともかく、特に面白かった三本について感想を。 ■『あっちゃんの東京暴動』(id:yoghurtさん作) 近未来の文明崩壊気味な東京と、500年前の沖縄における戦争(オヤケアカ