大阪市西成区の南海電鉄新今宮―萩ノ茶屋間を支える高架の橋脚のうち、1965年ごろに建設された同じ場所の左右2本に鉄骨が入っていないことが23日までに分かった。高架の耐震性が焦点になった訴訟で住民側が鉄骨の存在を疑問視する調査結果を示した後、明らかになった。住民側に不信感が広がっている。 95年1月の阪神大震災を受け運輸省(現国土交通省)は同年7月、鉄骨がなく耐震性の低い高架橋脚などについて緊急に補強するよう通達を出した。南海は「耐震性に問題はなく、通達に違反しない。補強工事は予定していない」としている。