新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない。世界各国で感染者が増加し、経済活動が停止している。これに呼応して原油価格は急落。ついに米国のシェール企業が破綻した。だが、シェール開発会社を取り巻く事業環境の悪化は、コロナだけが原因ではない。 新型コロナウイルスが世界で猛威を振るう中、4月1日、米国の大手シェール企業ホワイティング社が、テキサス州南部地区の破産裁判所に「米連邦破産法11条」(いわゆるチャプターイレブン)を申請し、ニューヨーク証券取引所の株式の取引を一時停止すると発表した。急落する原油価格の影響で破産した中堅シェール企業の第1号となった。 ホワイティング社は、ノースダコタ州のバッケン鉱区でかつて最大のシェールオイル生産業者だったが、生産量の低迷などで業績が悪化。時価総額はピーク時の2011年の150億ドルから3200万ドルに急減した。 2019年には従業員の3分の1を解雇し、