食べ比べる楽しみも 各地の食材を活用した多様さも駅弁の魅力 今のように自動車が普及するまで、国内旅行といえば鉄道を使うのが一般的でした。長い時間がかかる鉄道の旅で、途中の駅のホームで買う駅弁は思い出の一つだったのです。 新幹線や列車の高速化などで、鉄道車内でゆっくり楽しむ機会は減りましたが、土地土地の風土や特産品を使った駅弁は、百貨店などで開かれる物産展などのイベントで人気を集めています。そんな各地の駅弁を紹介していきます。 ◇時代とともに、ファン層変化 握り飯とたくあんで始まったといわれる駅弁ですが、最近は幕の内など定番メニューが減り、地元の特産品を前面に打ち出した弁当が増えています。中には地域振興の目玉として表彰されるものや、特産の焼き物を器に使って地元経済の活性化に一役買っている弁当もあります。 駅弁ファンというと、昔は鉄道旅行の愛好家でもありました。しかし最近は、出身地の駅弁に故郷