7月4日、南米3カ国が国境を接する大瀑布(だいばくふ)、イグアスの滝からの轟音(ごうおん)が聞こえるホテルに南米の首脳が集まっていた。ブラジル大統領のルラが高らかに宣言する。「我々の国と国の間は共通通貨で決済しよう」南米一の経済大国、ブラジルと2位のアルゼンチンは1月、両国間の共通通貨構想を発表していた。ルラは「なぜ(貿易決済で)自国通貨でなく、米ドルを使用すべきなのか?」と貿易決済のドル1強
「客観性こそ真理」とされる風潮に、落とし穴はないかと疑問を投げかける大阪大大学院教授の村上靖彦さん=大阪府吹田市で2023年7月3日、清水有香撮影 「それってあなたの感想ですよね」「エビデンス(根拠)はあるの?」。今はやりの語り口は、数字やデータに基づく客観性こそ「真理」だと信じる社会の風潮を映し出している。 そこに罠(わな)はないだろうか? 大阪大大学院教授の村上靖彦さん(52)は、新著『客観性の落とし穴』(ちくまプリマー新書)で「客観性と数値化に対する過剰な信仰」の背景や、それによって生まれる差別を描いた。そして、罠から抜け出すための視点も示す。 本書は6月の発売当日に重版が決まるほど話題に。村上さんは「すごく意外でしたね。まだ誰も読んでいないのに」と戸惑いつつも「エビデンス重視で数を大事にする世界に生きていて、みんな息苦しいのかなと思いました」と語る。 数字と競争への強迫観念 大阪市
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く