TPPに参加する、しないはともかくとして、いま食料の生産現場で何が起こっているのか。構造改革が非常に遅れ、あるべき日本の国土、田畑を使いながら食料を生産する仕事がいまや風前の灯になっている。TPPの問題は置いておいても、5年か10年で食料の生産が途絶えるのではないか、現場でそう思っています。 後継者がいないということで、都会から若者を農村に送り込もうというプランはたくさんありますが、実現するはずがありません。収益性が非常に落ちており、15~20ヘクタールの大規模経営を志した農地でも、思ったような収益が出てきていません。畑作も台風1つで利益が飛んでしまうような世界です。 そんな中でTPPに参加するということには、農協をはじめ、農家の中には大変不安が広がっているのは重々承知していますが、私は、逆にTPPに参加しながら、国民の皆さんに食料の自給、いまの農業現場のことを一度考えてもらうには、本当に