令和という新しい時代を迎えるにあたっての、皇室のさまざまな行事を見て、あらためて日本人であることに何らかの感慨を抱いた人は少なくないだろう。無数の日の丸が振られる光景を見て、自らの中にある愛国心を確認することもできたかもしれない。 「隊長、すまねえ──」凄惨な戦争体験で培われた中曽根康弘の愛国心 一方で、愛国心という言葉は、往々にして警戒の対象となるようだ。朝日新聞などでは「愛国心」と戦前の体制を結び付けて心配するのが一つの定番となっている。また、どちらかといえば愛国心を唱える人よりも「危険性を懸念する」という人のほうがインテリっぽい扱いを受ける傾向もあるようだ。そのため、「日本が好き」と口にすることに多少の抵抗をおぼえる、という日本人もいる。 こうした風潮は戦後長らく続いており、今も根強いものがある。しかし、これらは一種のファッションに過ぎない、と厳しく批判するのは、平川祐弘・東京大学名
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