新型コロナ対策としてのマスクの着用について、政府は3月13日から屋内・屋外を問わず「着用するかどうかは個人の判断が基本となる」としている。ライター・編集者の中川淳一郎さんは「政府の方針はわかりづらく、しばらく混乱は続くだろう。そもそも日本人は責任回避の意識が強く、物事を自分で決めようとしない。いい加減、そうした事なかれ志向から脱却すべきだ」という──。 とにかく「決める」ことが苦手な日本人 日本人は、とことん「決定する」ことが苦手な人々だ。理由は、何かしらの決定をしてしまうと、その後の動向次第では自分に非難が寄せられてしまうからである。 とりわけ、斬新な案(見方によっては過激な案)や、実現の困難さが指摘されそうな案は、議論の俎上そじょうに載せられる前に引っ込めてしまうことが大半だ。良好な結果が出なければ「なんであんなに極端な案を採用したんだ!」「『難しいのではないか?』とオレは事前にさんざ