尖閣諸島沖の衝突を巡る映像流出事件への関与を認めた神戸海上保安部の海上保安官に対する捜査が続く中、映像を撮影・編集した石垣海上保安部の職員たちには困惑とやりきれなさが漂う。市民からは激励の声が寄せられ、現場の海上保安官やOBたちは「これを機に尖閣諸島の領海警備について考えてほしい」と訴える。国境の海を守る最前線に立つ石垣海保の苦悩を報告する。【関谷俊介】 【最前線の激しさ…流出したビデオ映像を62枚の連続写真で見る】 「我々は一捜査官でもあるのに、他の捜査機関から事情聴取されるなんて。こんなみじめなことはない」。石垣海保のベテラン海上保安官は事件の展開に唇をかんだ。 石垣市の庁舎周辺には10日から石垣海保の友好団体によって「私達の安心安全な海を守る石垣海上保安部ガンバレ!!」と、横断幕も掲げられた。中山義隆・石垣市長は「流出ばかり注目されるが、映像を機に尖閣諸島の領海警備について考え