梅雨真っ盛りで蒸し暑いこの季節、昆虫も活動的になる。もちろん、ゴキブリもその一種だ。多くの人に嫌悪感を与えるゴキブリだが、なんと“ぜんそく”の原因である可能性が指摘されているという。 「実は“ゴキブリぜんそく”というのがあるんです。これはゴキブリの糞(ふん)や体液、死骸の一部などを吸入してアレルギーを起こし、ぜんそくになる病気です」 そう語るのは、呼吸器疾患・アレルギー疾患・内科疾患に詳しい東京・池袋大谷クリニックの大谷義夫院長だ。 「これまで、アレルギー性のぜんそくといえば、ダニが中心だと思われてきました。しかし、アメリカの都市部では、ホコリの中にゴキブリアレルゲンが多量に含まれていることがわかり、ダニよりもゴキブリにアレルギーを示すぜんそく患者が多いことがわかって、ゴキブリぜんそくが社会問題化しているんです。日本のアレルギー専門医や呼吸器学会専門医の間でも、日本国内において今後、ゴキブ