『食堂かたつむり』を読んで、また映画食堂かたつむり スタンダード・エディション [DVD]を見てつらつらと。 同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。それは、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂だった。『食堂かたつむり (ポプラ文庫)』 1.帰る場所、眠る場所 この作品を読みながら思ったのは、家具や生活道具もお金も何もかも失ったとしても帰る家があり、ゆっくり眠る場所があるというのは、しあわせなことだと思う。 主人公倫子は、母親との確執があるにせよ、帰る家、眠れる場所があることで、再スタートを切ることができるというのはあると思う。 今の日本で、と書くと大げさかもしれないが、今の日本の状況で、再スタートをきり、ひとりで店をいちからはじめるというのは、かな