<津波は波浪(普通の波)と違うの?> 「昔と違って今は防波堤があるから、津波がきても大丈夫さー」「3mの波浪でも大丈夫だのに、2mの津波も大丈夫さー」と思っている方はいませんか。今回は、津波の怖さを知っていただくために、「津波と波浪の違い」、「津波の高さと被害」をお話します。 普通の波と津波は性質がまったく異なります。普通の波は水面が風にあおられて発生するため、短い波長の波が連続して発生するのに対して、津波は海水全体が押し上げられ、数kmに及ぶ非常に長い波長の波が発生します。このため、波浪は堤防で防ぐことができますが、津波は堤防を乗り越えたり回りこんで湾内に侵入してきます。防波堤は津波対策としては有効ではないといえます。 また、波浪の高さ2mと津波の高さ2mは大きな違いがあります。同じ2mの高さでも、波浪は海水の表面部分の動きですが、津波は海底から海面までの海水全体の動きであり