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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (41)

  • アマゾンの森の昆虫は高さで激変、まだ大半が新種か、最新報告

    地上8メートルの高さで捕獲されたノミバエ科のハエ。まだ学名はない。昆虫学者のブライアン・ブラウン氏によると、このハエは、他の昆虫に卵を産み付け、最終的には宿主を殺してしまう寄生バエであるという。この記事の昆虫の写真は、米ロサンゼルス郡立自然史博物館の昆虫担当学芸員であるブラウン氏が、コンピューターチップの欠陥を調べるために開発された顕微鏡カメラを使って撮影したものだ。(PHOTOGRAPH BY BRIAN BROWN, NATURAL HISTORY MUSEUM OF LOS ANGELES COUNTY) 「すごい、まるで新大陸を発見したようだ、と思いました」と、米ロサンゼルス郡立自然史博物館の昆虫担当学芸員ブライアン・ブラウン氏は語る。昆虫についての話だ。 南米アマゾンで昆虫を研究する場合、ほとんどの昆虫学者は下を向いて、熱帯雨林の林床を構成するコケや下草に目を凝らす。しかし、ホセ

    アマゾンの森の昆虫は高さで激変、まだ大半が新種か、最新報告
  • 宝石をカガクする! 特別展「宝石」 監修者が見どころを解説

    2月19日(土)~6月19日(日)まで、東京上野の国立科学博物館で特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」が開催されます。古くから人類を魅了し続けてきたさまざまな宝石とジュエリーを一堂に集めた展覧会。宝石の誕生や美しさの科学とあわせて、主な見どころを監修者に語っていただきます(編集部)。 宝石は、地球という大きな星の小さな「かけら」から見いだされます。46億年にわたる地球の生い立ちでは、悠久の自然の創作が繰り返されています。その自然造形物に秘められた、彩り、輝き、煌めきが、古より人々の英知により磨き出され、今日まで伝承されています。宝石は、美しさの「理由(わけ)」を光にこめて語っています。その「理由」を、地学、化学、物理、産業技術などの科学の観点からひもとき、世界的な宝飾芸術コレクションを通じて文化の観点から鑑賞していただく展示構成となっています。 展では、ダイヤモンドやルビー、サファイア

    宝石をカガクする! 特別展「宝石」 監修者が見どころを解説
    HanPanna
    HanPanna 2022/02/18
  • 第1回 バイキングと北欧神話とトールキンの「異世界」へようこそ

    社会が閉塞感に覆われた時、ファンタジー小説映画、マンガ、アニメなどが流行しがちだという。現実の先行きが見通せない時に、人は「ここではないどこか」、つまり異世界を求めるのかもしれない。 2020年のはじめよりのパンデミックで世界が「縮んで」しまった時、日では鬼と対決する若者たちを描いた「ファンタジー」が社会現象になった。様々な「異世界」に転生するパターンを踏襲する小説やマンガも追いきれないほど描かれた。 一方で、ぼく個人の経験としても、感染症疫学や国際保健の基礎知識を読者に届ける仕事を少しはしつつも(WEBナショジオで、神戸大学の中澤港教授と10回に渡る長大な連載をした)、心は「ここではないどこか」にあったように思う。読書傾向もファンタジーに寄っていったし、『ロード・オブ・ザ・リング』などのファンタジー巨編映画を配信サービスで久しぶりに鑑賞したりもした。『スター・ウォーズ』サガ(シリーズ

    第1回 バイキングと北欧神話とトールキンの「異世界」へようこそ
  • 新種の恐竜ステゴウロスを発見、尾に「前例のない」武器

    約7300万年前、現在のチリ南部に暮らしていた新種の恐竜ステゴウロス(想像図)。平たいこん棒のような尾を持ち、河口の三角州で暮らしていた。(ILLUSTRATION BY MAURICIO ÁLVAREZ) 7500万~7200万年前、現在の南米パタゴニア地方で、ごつごつしたある恐竜が河口の三角州に埋もれ、やがて化石となった。 この生物は、恐竜としては巨大な部類ではなかった。高さは60センチ足らず、鼻から尾までの長さは2メートルほどと小さいながらも、タフな恐竜だった。よろいのような皮膚で身を守り、尾にはユニークな武器も備えていた。 その武器は科学者たちでさえ見たことのないものだった。尾のいくつかの骨が融合し、平たくギザギザしたうちわのようになっていたのだ。「全く前例がありません」とチリ大学の古生物学者アレクサンダー・バルガス氏は話す。 バルガス氏らの研究チームは、この新種の装甲恐竜を「ステ

    新種の恐竜ステゴウロスを発見、尾に「前例のない」武器
  • 「幻の鳥」ハシジロキツツキ、米国が絶滅と認定

    1869年から1914年の間に収集された60以上のハシジロキツツキの標。米ハーバード大学が所蔵する世界最大のアーカイブだ。ハシジロキツツキは、主に無秩序な伐採によって絶滅した。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) かつて米国やキューバの森に生息していたハシジロキツツキ。「神のみぞ知る鳥」と呼ばれ、十数年前には米国で大論争を引き起こした幻の鳥だが、このほどついに絶滅との判断が下された。 この鳥が米国内で確実に目撃されたのは、1944年のルイジアナ州の事例が最後。以降、確実な目撃情報がないまま数十年が経過し、ほとんどの鳥類学者はこの鳥が絶滅したと考えてきた。9月29日、米国魚類野生生物局は、ハシジロキツツキを含む22種の動物と1種の植物を絶滅したとみなし、絶滅危惧種法の対象リストから削除する意向を発表した。(参

    「幻の鳥」ハシジロキツツキ、米国が絶滅と認定
  • 単細胞性の酵母が試験管で「巨大な多細胞体」に進化、驚きの実験

    ダーウィンが来た! 生命大進化 第1集 生き物の原型が作られた(古生代~中生代 三畳紀) 古生代、中生代、新生代を俯瞰し、生命がどのように生まれ、時代を生き抜き、進化したのかを圧倒的なビジュアルとともに見る、壮大なドキュメンタリー。第1集「生き物の原型が作られた」では、地球誕生から古生代、中生代 三畳紀までを網羅。〔全国学校図書館協議会選定図書〕 定価:1,980円(税込) amazon 楽天ブックス

    単細胞性の酵母が試験管で「巨大な多細胞体」に進化、驚きの実験
  • 世界に鳥は何羽いる? 種ごとの推定から求めた初の研究結果

    米ニューヨーク、ブルックリンのブッシュウィック地区上空に飛び上がるハトの群れ。ここにはいったい何羽のハトがいて、世界には何羽の鳥がいるのだろうか。その答えを探る新たな論文が発表された。(PHOTOGRAPH BY GEORGE MCKENZIE JR) あの大群にはいったい何羽のツバメがいるのだろう? 朝日の中で旋回するミドリツバメの群れを目撃した生物学者のコーリー・キャラハン氏はそう考えた。2015年、米国フロリダ州エバーグレーズ北部の湿地帯でのことだ。そして、世界全体ではいったい何羽の鳥たちがいるのだろうか? 「強烈な体験でした」とキャラハン氏は言う。好奇心にかられた氏は、まず自分が目撃したばかりの群れに鳥が何羽いるのかを確かめてみた。群れの写真を撮り、画像のさまざまな部分の鳥の数を数え、そこから群れ全体の数を割り出してみると、その数は50万羽を超えていた。 世界中にいるすべての鳥の数

    世界に鳥は何羽いる? 種ごとの推定から求めた初の研究結果
    HanPanna
    HanPanna 2021/05/23
  • 最古の霊長類の化石を発見、大量絶滅から10万年後

    新種として報告された初期霊長類の復元図。恐竜が絶滅した直後、この新種を含むごく初期の霊長類は、木になっている果物をべる点で、ほかの哺乳類とは一線を画した。(ILLUSTRATION BY ANDREY ATUCHIN) これまでで最古の霊長類の化石が発見された。2月24日付けで学術誌「Royal Society Open Science」に掲載された論文によると、調査した歯のいくつかは新種と判明、「プルガトリウス・マッキーベリ(Purgatorius mckeeveri)」と名付けられた。 この動物は、現在の霊長類の先駆者となる小型の哺乳類で、今から6590万年前に生息していた。小惑星の衝突により、恐竜など地球上の生物の約4分の3が死滅した大量絶滅から、わずか10万年後のことだ。こうした初期の霊長類の仲間が、ゴリラ、チンパンジーなどの大型類人猿や、最終的にはヒトへとつながる最初のサルの系

    最古の霊長類の化石を発見、大量絶滅から10万年後
  • アマゾン 樹上の昆虫たち

    熱帯に生息する玉虫色のシタバチの一種。マルハナバチやミツバチの仲間だ。ブラジルの調査塔で採取されたおびただしい数の昆虫の一つ。(PHOTOGRAPH BY BRIAN BROWN) *この記事の昆虫写真はすべて、米ロサンゼルス郡立自然史博物館の昆虫担当責任者ブライアン・ブラウンが撮影した。使用した顕微鏡カメラは、半導体チップの欠陥を検査するために開発されたものだ。 アマゾンの熱帯雨林で行われた新しいタイプの調査により、地表から遠く離れた木の上に数百種の昆虫が生息することが判明した。 1月のさわやかな朝、ブラジルのアマゾン川沿いの港町マナウスで、私は昆虫学者たちと調査旅行に備えてスーパーに立ち寄った。 20分後、レジに並んだ同行者たちが手にしているものを見たとき、自分だけ買い出しの目的が違っていたことに気づいた。 私はピーナッツやレーズン、虫よけスプレーなどを選んでいた。一方、全員が双翅目、

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  • アイスランドの火山が800年ぶりに噴火、そのとき何が?

    2021年3月19日金曜日、アイスランドのレイキャネス半島で溶岩の噴出が始まった。この地域の火山が新たな活動期に入ったのではないかと、専門家は考えている。(PHOTOGRAPH BY JEREMIE RICHARD, AFP VIA GETTY IMAGES) 3月19日現地時間午後8時45分ごろ、アイスランドの南西部に位置するレイキャネス半島で火山が噴火した。噴火に至るまで15カ月もの間、周辺地域では生活に影響が出るほどの群発地震が発生し、過去3週間だけでも約5万回以上の揺れを観測していた。(参考記事:「100年続く噴火の前兆か、アイスランドで群発地震」) レイキャネス半島で噴火が起こるのは800年ぶりだ。ファグラダルスフィヤル火山のすぐそばの谷に開いた割れ目から、高熱でオレンジ色に輝く溶岩がどくどくと流れ出し、黒く焼け焦げた大地を明るく輝かせた。 しかし、溶岩の量は比較的少なく、周辺の

    アイスランドの火山が800年ぶりに噴火、そのとき何が?
  • 「大地のハンター展」に行ってみた。 絶滅したあの動物の超貴重な標本も! 写真15点

    2020年の春にコロナ禍で開催直前に延期され、感染対策を徹底してやっと実現した国立科学博物館の「大地のハンター展」。大好評だった2016年の「海のハンター展」の陸バージョン、しかも300点を超える貴重な標や映像を展示ということで、いやがうえにも期待が高まります。生きものたちの「うか、われるか」のドラマには、どんな驚きや秘密が隠されているのでしょうか。さっそく見てゆきましょう。 「陸の上にも4億年」というフレーズのとおり、第1章「太古のハンター」は捕の起源に関わる「顎(あご)」の進化から始まります。 ではここでハンターにまつわる超基的な質問をひとつ。海であれ大地であれ、ハンターたちの顎は2つのタイプに分かれます。どんなタイプでしょうか? ヒントは古生代(5億4100年~2億5200年前)に生きた、次の2つの生物です。

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  • 「アイルランドにヘビがいないのは聖パトリックのお陰」は本当か

    言い伝えでは、聖パトリックがアイルランドのヘビを海へ追いやったとされる。(PHOTOGRAPH BY CORBIS) 3月17日は「聖パトリックの日(セント・パトリックス・デー)」。アイルランドにキリスト教を広めた聖人、聖パトリックの命日だ。カトリックの祝日として、各地で盛大な行事が行われる。(参考記事:「サンタの歴史:聖ニコラウスが今の姿になるまで」) 伝説では、5世紀にアイルランドでキリスト教を伝道していた聖パトリック(パトリキウス)が、この国からヘビを追い払ったとされている。彼が丘の上で40日間の断を行っている間に襲ってきたヘビを、海へ追いやったというのだ。 アイルランドが、在来種のヘビのいない珍しい国であることは当だ。このような場所はニュージーランドやアイスランド、グリーンランド、南極大陸など、世界でも数えるほどしかない。 しかし、科学者らによると、アイルランドにヘビが存在しな

    「アイルランドにヘビがいないのは聖パトリックのお陰」は本当か
  • スピノサウルスの狩りは鳥のサギのようだった、新説

    スピノサウルスは積極的に泳ぐ「川のモンスター」だったのか? 科学界で長く続く議論に一石を投じる研究が「Palaeontologia Electronica」に発表された。この論文によれば、スピノサウルスはサギのように水辺を歩く捕者だったという。(ILLUSTRATION BY ROBERT NICHOLLS) 太古の昔に現在のアフリカ北部の河川に生息していたスピノサウルスは、いったいどのように暮らし、狩りをしていたのか。9500万年以上前のこの大型の肉恐竜について、科学界では長年にわたり議論が続いている。 ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラー、ニザール・イブラヒム氏率いる研究チームは2020年、スピノサウルスは泳いで獲物を追い掛ける「川のモンスター」だったと主張した。スピノサウルス(Spinosaurus aegyptiacus)は体長約15メートルのうろこに覆われた獣脚類で

    スピノサウルスの狩りは鳥のサギのようだった、新説
  • ミツバチ、動物の糞でスズメバチを撃退、研究

    スズメバチの攻撃を防ぐため、ミツバチは工夫をこらした多様な戦術を編み出してきた。(PHOTOGRAPH BY SATOSHI KURIBAYASHI, MINDEN) 東アジアのミツバチは、天敵であるスズメバチの際限のない攻撃を迎え撃たなければならない。スズメバチは集団でミツバチの巣に襲いかかり、まず、遭遇したすべてのミツバチの頭部をかみ切る。それから巣を占領して、ミツバチの幼虫を時間をかけてべつくすのだ。 スズメバチから身を守るため、トウヨウミツバチ(Apis cerana)は、進化の過程で工夫をこらした多様な戦術を編み出してきた。侵入者を取り囲んで熱で蒸し殺す「熱殺蜂球」も、そのひとつだ。 だが、ベトナムで行われた新たな調査では、さらに風変わりな戦術が発見された。巣の入り口に動物の糞を塗るという方法だ。 黒い物体の正体 この「糞の塗りつけ」は、スズメバチを撃退するだけではない。これは

    ミツバチ、動物の糞でスズメバチを撃退、研究
  • 2020年のナショジオ、ベスト動物写真 26選

    夜の米国アリゾナ。カメムシやスズメガなどチリカワ山脈に生息する昆虫たちが、照明を当てた白いシーツに集まってきた。 それをとらえた写真に、私たちの多くは生物の多様さを感じるかもしれない。だが研究者たちは、この写真から喪失を読み取っている。数年前、このあたりの山々ではもっと多くの種の珍しい昆虫がシーツに集まってきたものだった。 デビッド・リトシュワガー氏が撮影したこの写真は地球全体に広がる昆虫の減少をとらえたものとして、ナショナル ジオグラフィックのフォトエディターたちは、今年の動物ベストフォト26点のひとつに選んだ。 このリストの責任者でフォトエディターのアリー・モレオ氏は、選ばれた写真の多くは、リトシュワガー氏の昆虫写真のように一般には見られない種をとらえていると話す。 動物の珍しい物語に光を当てることで、「私たち人間が動物とうまく共存し、私たちの行動が良くも悪くも彼らに影響をもたらすこと

    2020年のナショジオ、ベスト動物写真 26選
  • パンデミック続く2020年末 米国では6人に1人が飢餓の懸念

    2020年11月半ばのある朝、米テキサス州に拠点を置くノース・テキサス・フードバンクのトリシャ・カニングハム会長は早い時間から、ダラス南部の大きなイベント広場にやってきた。4列の車列が、会場入り口からダラス中心部の超高層ビル群のほうまで、数キロにわたって延びている。前の晩からやってきて、車で夜を明かした人たちもいる。サンクスギビング(11月末の感謝祭)をしのぐための料配布を待っているのだ。 米国最大の料支援団体である「フィーディング・アメリカ」によれば、20年末までに5000万以上の人々が料不足に陥るおそれがある。これは、米国人の6人に1人、子どもの4人に1人に当たる。2019年に比べて50パーセント近くの増加だ。米ノースウェスタン大学が6月に行った調査によれば、料不足は全米で倍増し、子どものいる世帯では3倍に拡大している。 「失業した」が大半に フィーディング・アメリカのフードバ

    パンデミック続く2020年末 米国では6人に1人が飢餓の懸念
  • 有名なバイキング戦士、実は女性だった

    兜、鎖かたびらを身に着け、恐るべきバイキングの姿を再現する人々。(PHOTOGRAPH BY DAVID GUTTENFELDER, NATIONAL GEOGRAPHIC) 今から1000年以上前、現在のスウェーデン南東部にあたるビルカという都市で、裕福なバイキングの戦士が葬られた。立派な墓には、剣と矢じりが添えられ、2頭の馬も一緒に埋葬されていた。バイキングの男にとって理想的な墓である……たいていの考古学者はそう考えていた。 ところが、研究者が遺骨のDNAを解析したところ、予想外の事実が確認された。墓の主は、女性だったのだ。 研究結果は、2017年9月8日付け学術誌「American Journal of Physical Anthropology」に掲載された。ヨーロッパ全土で何百年にもわたって交易と奇襲を行ってきた中世の船乗り、バイキングのありようについて、考古学者の間に驚きが広が

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    HanPanna
    HanPanna 2020/11/21
  • 地上で最古、12億年前の巨岩落下の数秒間を解明

    スコットランド北西部にあるクラッチトールの海岸の断崖の航空写真。右の建物の手前にある小さな浜辺の横の丘は、はるかな昔に崖から落ちた巨岩であることが明らかになった。(PHOTOGRAPH BY IAIN MASTERTON, ALAMY STOCK PHOTO) 英国スコットランドの海辺に、重さ約25万トン、長さ100メートルの巨大な岩が横たわっている。これはただの巨岩ではない。はるか昔、今から12億年前にこの場所に落ちてきた、「陸上で最古の落石」なのだ。 当時英ダラム大学の修士課程に在籍していたザカリー・キリングバック氏は、巨岩が落下した数秒間の出来事をつまびらかにしたいと考えた。 地球が冷えて岩石が形成されるようになって以来、無数の岩が崖から落ちてきたが、地質記録の中では古代の落石はほとんど見つかっていない。スコットランドのこの巨岩は、現代の大陸が形作られるより前、地上に動物が出現し、植

    地上で最古、12億年前の巨岩落下の数秒間を解明
  • 世にも奇妙な場所 火山のクレーター氷河にできた氷の洞窟を探検

    クレーター氷河にできた「ゴジラ洞窟」と名付けられた穴の底へ、写真家のエリック・グース氏が降りてみると、そこには炎が作り出した氷の世界が広がっていた。 始まりは40年前の1980年5月18日。米ワシントン州で、カスケード山脈の一部をなすセントヘレンズ山が噴火した。この噴火で山頂は400メートル削られ、大量の土砂がノース・フォーク・タートル川へ流れ込んだ。時速500キロの猛スピードで噴き上げられた火山灰は上空24キロまで達した。大噴火の後に残されたのが、標高1900メートルに形成されたU字型の巨大な黒い火口(クレーター)だ。 2004~2008年に火山は再び活動をはじめ、火口の中心にある溶岩ドームから噴出した溶岩が新しい溶岩尖塔を形成した。その結果氷河は2つに引き裂かれ、ドームを抱える2の腕のように伸びて、火口の北の縁へ向かって流れ出した。奥に見えるのはスピリット湖。(PHOTOGRAPH

    世にも奇妙な場所 火山のクレーター氷河にできた氷の洞窟を探検
  • ヘビも友達をつくる、「動物の友情」に新研究

    北米東部原産のトウブガーターヘビ(Thamnophis sirtalis sirtalis)。(PHOTOGRAPH BY MICHELLE GILDERS, ALAMY) ヘビに対して、冷たい、孤独といったイメージをもつ人は多いかもしれない。だが、その考えは誤りのようだ。少なくとも、ガーターヘビに関しては。 ガーターヘビは、カナダの平野部からコスタリカの森林地帯にかけて生息する、毒をもたないヘビ。今回新たな研究で、このヘビが一緒に過ごす仲間には明確な好みがあることが判明した。つまり、彼らには「友達」がいるのだ。 「あらゆる動物は、他者と交流する必要があります。もちろんヘビも」と、カナダ、ウィルフリッド・ローリエ大学の行動生態学を専攻するモーガン・スキナー氏は話す。今回の研究リーダーを務めた同氏は、トウブガーターヘビ(Thamnophis sirtalis sirtalis)の性格と社交性

    ヘビも友達をつくる、「動物の友情」に新研究
    HanPanna
    HanPanna 2020/06/14
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