「営業力とは“売る力”である」。そう考えるのが一般的だろう。だから、営業力の育成は、商品やサービスの良さを訴求し、抵抗するお客さまを説得するための会話力やドキュメンテーション力、商品や技術についての知識を身につけさせることだと考えている人も少なからずいるようだ。しかし、本当に、そのような取り組みが、「営業力=売る力」の強化につながるのだろうか。 例えば、展示会のことを考えてみてほしい。すてきな女性が、プロジェクターに映し出されたきれいなチャートを前に、通る声で、整然と説明している。見事なプレゼンテーション力である。では、彼女が、その商品を売ることができるだろうか。 IT知識に長けたエンジニアがいる。かれは、お客さまの質問に、何でも、即座に、理路整然と応えることができる。では、彼が、案件を獲得できるだろうか。 このようなスキルや知識が、営業力のひとつの要素であることに異論はないが、どうも本質
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