かつての独裁政権下で、虐殺や強制労働などによって170万人以上もの命が奪われたカンボジア。いま、あの「暗黒」の時代に逆戻りするのではないかという不安が渦巻いています。このところ強権的な姿勢が目立つフン・セン首相のもとで、70人以上もの野党関係者らが相次いで逮捕されるなど、独裁政治復活への懸念が強まっているのです。26年前、民主国家として再出発をはたしたカンボジアで、いま何が起きているのでしょうか。 (ハノイ支局長・道下航) カンボジアの首都プノンペン近郊に住むミン・スィン・リムさん(33)の夫、リ・メイン・キンさん(34)は、ことし9月、突然、地元の警察署に呼び出され、そのまま逮捕されました。 夫はなぜ逮捕されたのか、キンさんが弁護士の協力を得て拘束された夫に面会したところ、夫からこう打ち明けられたといいます。 「SNSで野党に関する投稿を『シェア』しただけで逮捕された」 夫のキンさんは、
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