近代国家の泣き所は、言うまでもなく民族自決の原則である。 これは自決権として、国連憲章にもある法的にも保障されているようなされていないような感じのものである。 なぜ泣き所かと言えば、おおよそ数千万からの人口を抱える規模の国家において、独自の文化を持った民族が一つだけということはおおよそ在り得ないからである。 これは、最初から移民の国として出発したんで逆に大丈夫かと思われがちなアメリカも例外ではない。 あそこはあそこで、ネイティブアメリカンの問題が実にヤバい。 というか、当時の政府と交わした契約書を盾に、いくつかの州はネイティブアメリカンの持ち物なので、即刻引き渡してもらって独立国家になる! という、大変困った運動が近年起きており、自決権を誠実に解決しようとした暁には、アメリカは余裕で分裂である。 じゃあ、日本はどうかと言えば、アイヌの人には申し訳ないが、今のところ全然大丈夫である。 これは