売り場から持ち出した商品を買い取り業者に売却したとして、業務上横領の罪に問われた大丸松坂屋百貨店元社員、社本将克被告(38)に、名古屋地裁は25日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。 判決理由で松田俊哉裁判官は「外商部でのノルマのために、高級品を不正に売却した金を架空の売り上げに充てていた。自転車操業的に横領を繰り返しており悪質」と指摘。検察側は横領額が約3億円に上るとしていたが、松田裁判官は「横領した金は遊興費には使っていなかった」と猶予判決とした理由を述べた。 判決によると、松坂屋名古屋店の外商員だった2010年4月から11年9月、同店の売り場から腕時計など27点(販売価格計約4千万円)を持ち出し、買い取り業者に売って代金計約1500万円を横領した。