前々回、前回と2回にわたって発達障害についてお話ししてきました。疫学調査の結果から、注意欠陥多動性障害(ADHD)は成人の1.65%が抱えており、自閉症スペクトラム障害に含まれるアスペルガー症候群を抱える人は人口の1%と言われています。つまり、これらの発達障害は決して珍しくはありませんし、私自身の経験からはもっと多いのではないかと感じています。 いずれも現在の治療選択肢は限られ、短期間で劇的に改善するものではありません。そうした観点から、私はこれらの発達障害について知るだけでは不十分で、周囲が接し方を学ぶことの方が重要ではないかと考えています。