川端康成や三島由紀夫ら文豪も利用したことで知られる老舗「山の上ホテル」(東京都千代田区)による下水道料金の不正未払い問題で、ホテルが検針メーターを迂回(うかい)する配管を設置して、井戸水の使用量を都へ故意に過少申告する以前から、井戸を無届けで使用し、料金の支払いを免れていたことが分かった。ホテル役員は「コスト削減のためだった」と説明している。 都下水道局は一日、支払い逃れの手口が悪質だとして、約三年間で千八百万円の未払い料金の二倍に当たる過料を上乗せし、五千四百万円をホテルに請求した。下水道料金の不正で、都が過料を請求するのは初めて。ホテル側は納付する意向を示している。 下水道料金は水道や井戸の給水量の合計で算定される。自治体は井戸の配管に付けられたメーターでくみ上げ量を把握し、料金を請求する。都下水道条例では、井戸を使用する際は下水道局に届け出るよう定めている。 下水道局によると、山の上