小林秀雄に関するHilのブックマーク (2)

  • 小林秀雄『感想』の感想 - sugitasyunsukeの日記

    小林秀雄のベルグソン論『感想』を通読した(新潮社版『全作品』別巻1・2)。 『感想』は「新潮」1958年5月号から連載が始まり、63年6月号で未完のまま連載を中断、後年小林自身が、家族と新潮社にその刊行を「禁止」している。小林は岡潔との対話「人間の建設」(1965年8月)で、『感想』の連載中断の理由を、ベルグソン論は失敗だった、力尽きてやめてしまった、無学をのりこえられなかった、と説明している。 しかしこの「禁止」には、ベルグソン理解や無学うんぬんでは割り切れない何かがある。通読し、やはりそう感じた。 それを今のぼくがうまく言葉にし切れるとは思えない。が、まずノートをまとめてみる。 断定的にいえば、小林の『感想』は、事実として出版を禁止しただけでなく、その内容の水準でも、他人から「読まれることの禁止」を目指していると思う。もう少し正確に言えば、小林の『感想』は「(書く)私(=小林)」と「読

    小林秀雄『感想』の感想 - sugitasyunsukeの日記
  • [書評]中原中也との愛 ゆきてかへらぬ(長谷川泰子・村上護): 極東ブログ

    昭和文壇の三角関係恋愛劇、中原中也、長谷川泰子、小林秀雄。そのピヴォット、長谷川泰子自身の語りによる一冊。私は小林秀雄の愛読者で、この劇にも強い関心をもっていたが、このは読み落としていた。一読、村上護の仕事がすばらしい。 今回読んだのは文庫による復刻。初版は一九七四年。オリジナル・タイトルは「ゆきてかへらぬ 中原中也との愛」、とこの文庫版の逆。そのまま愛がかへらぬという洒落に読める。なぜ今頃復刊といぶかしく思ったが、文庫の最終ページに新編中原中也全集の広告、「生誕90年・没後60年を期して30年ぶりに全面改訂の全集!」とあり、その祭の一環なのだろう。 一読して面白かった。なぜ今まで読まなかったのか悔やまれたかというと、そうでもない。五十歳にも近い自分にしてみると、もう彼らの二十代の惨劇は、「ああそういふものか」と見える部分もあるし、今の自分にしてみると三十歳くらいの女はかわゆく見える。

  • 1