イエメン北部で武装勢力の反乱が激化している問題で、イエメン政府は18日、武装組織の指導者2人を殺害したと発表した。この紛争にはサウジアラビアも介入し、イエメン政府を支援している。サウジアラビアにとって、安全保障の点からも、隣国イエメンの崩壊は避けたいところだ。サウジアラビアはまた、武装組織の背後にイランの支援があると疑っており、サウジアラビアとイランの対立も表面化している。 ◇ ≪分析≫ イエメン北部の武装勢力「フーシ派」が国境を越えてサウジアラビア領内を侵犯し、武力衝突は国境付近で2週間近く続いている。サウジアラビア政府は軍に侵入者の駆逐を指示し、空軍がイエメン領内を空爆。地上戦と空爆の結果、少なくとも2000人のイエメン人が逮捕され、100人以上が死亡した。 ◆大危機への予兆 フーシ派はイスラム教シーア派の一派であるザイド派に属し、現在は2万5000人の兵士を抱えるとみられる