テレビが高価だった時代。雰囲気だけでもテレビを味わいたいという人向けの早川電機工業(現シャープ)の「テレビ型ラジオ」。電源を付けると画面が明るくなる。昭和31年の発売だが、1万900円もした=足立区立郷土博物館 日本が元気だった昭和30年代に登場したたくさんのおもしろ家電を紹介する展覧会「タイムスリップ 昭和家電」が、東京都足立区大谷田の区立郷土博物館で開かれている。大阪府枚方市在住のレトロ家電コレクターで「大阪市立住まいのミュージアム」研究員、増田健一さん(49)のコレクションで、都内では初の展示だ。 増田さんは、小学生の頃、30年代の日本や東京を取り上げた写真集を見てその活気に取りつかれた。特に失敗作、勇み足だった製品に興味を持ち、古道具商や露天市をめぐって集めたという。 増田さんのコレクションは家電だけで約700点、雑誌や食品、洗剤などを含めると約2千点に及ぶ。その中から約100点が