朝食をテーマにしたキャンペーン「あさご藩」を、佐賀県が始めた。キャッチコピーは「全米が、炊けた」。環太平洋経済連携協定(TPP)やコメの生産調整(減反)廃止を見据え、危機感を抱き、農林水産物の売り上げ向上を狙う。県出身タレント総動員の豪華事業は「攻めの一手」となるか。 8月21日の朝、佐賀市内であった試食会。夏休み中の親子約30人の前に、佐賀牛の角切りしゃぶしゃぶや呼子のイカのなめろうなど、県産品を用いたぜいたくなおかずが、炊きたてのコメ「さがびより」と共に並んだ。山口祥義(よしのり)知事の「朝ごはん、いただきます」のかけ声のあと、箸をつけると、参加者から一斉に笑みがこぼれた。 イベントは県が始めた、佐賀藩ならぬ「あさご藩」プロジェクトの一つ。生産量・販売額とも日本一のノリなど県産の食材を、素材感が伝わりやすく、おいしそうな朝食に仕立てることで全国にPRし、売り上げ増につなげるねらいだ。メ