久慈市小久慈町の白亜紀後期(約8500万年前)の地層から、小型の肉食恐竜「コエルロサウルス類」の後ろ足指の骨とみられる化石が発見された。鑑定した早大国際教養学部の平山廉教授(古生物学)が29日、同市の久慈琥珀(こはく)博物館で会見し、発表した。肉食恐竜の化石は全国で10例以上発見されているが、平山教授は「すり減りやすい指の骨が良い保存状態で見つかるのは珍しい」としている。2012年5月、琥珀を掘るため同博物館の琥珀採掘体験場を訪れた南部町立南部中1年の佐々木貴杜(たかと)君(13)が見つけた。(水野大輔) この地層からは10年7月に翼竜、12年3月に大型草食恐竜の竜脚類など多くの化石が見つかっており、今回の肉食恐竜の化石は久慈地域の当時の多様な生態系を示す史料として注目される。肉食恐竜の化石の発見は、岩手県内では初めて。 化石は長さ31ミリ、幅が最大13ミリ。平山教授によると、骨の関節